Atlanta 1996 that night,She has written on the back of her right hand ,in japanise "Make everything possible"
まだまだ足りない日本の「AT」
決められたレールの上を・・・


1995年11月、バレーボールのワールドカップのために神戸に来ていた私のもとに、1通のFAXが届きました。 チーム付きの方が 「ヨーコさん、今日中にお返事をいただきたいとのことでしたよ」 と、言っていたので時計を見ると夜の9時。 いったい、そんなに急の用事って何なのかしら・・・。 人の都合なんてそっちのけで、とぶつぶつ言いつつ、FAXを読んでみると、その内容は頼まれずとも即 「YES!」 と返答したくなるものでした。

それは、テレビの年越しの企画で、あの元NBAのスーパースター、マジック・ジョンソンと一緒に出演させていただけるというものでした。 バルセロナ五輪の開会式で間近に見られただけでも感動したのに、今度は一緒に羽根つきまでできるなんて、私は幸せ者だー! と思いました。

実際に話が出来るのは初めてのことでしたので、私は大変緊張してしまい、慣れぬ振りそでを着て、足がもつれるのではないかと心配していたのですが、とにかく挨拶しなくちゃ、と歩み寄りました。 満面の笑顔で 「Hi!」 と応えてくれたマジックを見て、大人も子供も彼に魅了される理由が改めてわかった気がしました。
“マジック” のあだ名の由来は、彼のバスケットボールの技術が魔術のようだ、というところから来ていると聞いたことがありますが、マジックはこの人間性でも万人をとりこにしてしまうのだと思いました。
彼と話ができた数時間のなかで最も印象に残ったことは、「ぼくは悩み事があったりすると必ず、バスケットコートに立つんだ。 ボールを持って。 そうするととても気持ちが安らぐんだ」 という彼の言葉でした。

私はよく他の人から、真剣に打ち込めるものがあっていいですね、と言われますが、私自身もつくづく、バレーボールというものがあってよかったな、と思っています。 マジックの言葉のように、私もバレーボールをしている時は、何とも言えない安心感があります 。 それはおそらく、私の心の奥深いところで、どんな難問にぶちあたっても必ず、バレーボールは問題解決の入り口に導いてくれると知っているからだと思います。
そしてさらに、私にとって唯一無二の自己表現の場でもあるのです。 すべてのしがらみや、束縛から自分を解き放してやり、自分の体とボールがひとつになった時、もう何もそこに入ることはできないのです。
いろんなことを与えてくれるスポーツの素晴らしさから逃れられない私です。


(デイリースポーツ'97.9.16)
ヨーコ・ゼッターランドのスポーツ東西見聞録より

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