この日曜日は、練習が休みだったので、久しぶりに東京に出掛けました。
いくつかの用もあったのですが、私にとってのメインイベントは、ラグビーの早慶戦。
学生時代はよく、同級生にチケットをもらったりして見に行っていましたが、卒業後に渡米してからは、なかなかスケジュールの調整がきかず、テレビで観戦することはあっても、会場に行ってホカロンで手をこすりつつ応援するチャンスがありませんでした。
私が早稲田を受験しようと思ったきっかけのひとつに、実はラグビーも少々からんでいるのです。
高校3年生の時、知り合いの方に早明戦に連れていっていただいたのですが、超満員の観客の声援がうず巻く国立競技場にとび出していった早稲田フィフティーンの後ろ姿を見送りながら、伝統の中に存在する荘厳さに感動し、私の早稲田入学願望に拍車をかけました。
7年ぶりに目の前に現れた赤黒のジャージの15人を見て、当時の思い出にひたりながら、熱いお茶なぞすすっているうちに、キックオフのホイッスル。
昨年1点差で慶応に負けていたことは聞いていたので、今年はその反動で奮起した早稲田が大差で勝つ、などという勝手なシナリオを描いていた私でしたが、1回目のトライのチャンスを逃した後、終始慶応ペースで試合は進み、早稲田はひとつのトライもあげられぬまま大差で敗れてしまいました。
母校が敗れたことに少々シュン、としてしまった私でしたが、それまで5戦全勝だった早稲田。 慶応戦の前に選手たちの頭の中をよぎったものは何だったのだろうと、思考をめぐらせていました。
「今年も負けるんじゃないか」
一瞬でもそんなコトを思った選手はいたのだろうか。
そして、そのマイナスイメージをもったまま、試合に臨んだとしたら・・・。
私自身、このような心境で試合に臨んだことがあるのですが、振り返ってみると、決して自分で納得のいく結果が出ずに終わっていたような気がします。
次への試合へのステップとして、反省の意味を含めて、負けた試合のビデオを見ることがありますが、私はそれが嫌いなので、最低限にとどめるようにしています。
なぜなら、失敗したことはイヤというほど脳裏に焼き付いているから。 何となく気持ちがふっきれない時や、負け試合の後こそ、別のゲームであっても勝ち試合や自分の出来の良かった時のビデオを繰り返し、繰り返し見ることにしています。
「何故か」 って? それは来週お話しします。
(デイリースポーツ'97.11.25)
ヨーコ・ゼッターランドのスポーツ東西見聞録より
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