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バレーボールを17年間続けてきた間に、ずいぶん色々な所で試合をしてきました。 中学校時代、地方の小さい体育館で行われた招待試合をはじめとし、
フィジーでは “青空” 体育館 (ホントに室外でプレーをした) や3万近くの人々で埋まったブラジルでの世界選手権。
先だって行われたサッカーのワールドカップ予選で、日本チームが生タマゴを投げつけられたことがちょっと話題になりましたが、そんなことは、外国では、ほとんど日常茶飯事の出来事。
いつぞやトルコで試合をした時など、現地チームに勝ったために、怒った観客が私たちUSAチームのコートめがけて、空きカンを投げるわ、ガムを投げるわ、靴は飛んでくるわで、もう大変。
もっとも、強者ぞろいだったUSA。 チームメートのひとりなどは、コートに落ちていたカンをつかみ、投げられた時の倍の力でスタンドに投げ返していました。
近くでボーと見ていた私は、 「なるほど。 暴動とはこのようなことをきっかけに起こるのか」 などと、暢気(のんき)にひとりで納得していたのを記憶しています。
今はさほどではありませんが、もうちょっと若かりしころ、取材にいらした方たちに決まって質問されたことに、「大勢の人たちの前で試合をする時など、緊張しませんか?」
というのがありました。
16、17歳の女の子の返答として、「すっごく緊張しちゃいますぅ」 などと言えば、まだ可愛げがあったかもしれませんが、「いーえ。
観客で埋まらない体育館でやる試合ほど、つまらないものはありません」 なんて言ってしまったものですから、「大胆不敵」 なんて書かれたような気がする・・・。
もちろん、観衆が味方であることにこしたことはありません。 忘れもしないアトランタ五輪での対日本戦、
9-0でリードされた1セット目にやっとの思いで1点を返した時、観客は立ち上がって拍手を送ってくれました。 普通なら、これだけ大差をつけられて1点ぐらい入れても、何となくシラけたムードがあるのですが、この声援をひとつのきっかけとしてUSAチームは逆転に成功し、ストレート勝ちまであと1点、とせまったときのスタンディングオベイションを思い出すと、今でも感動して、鳥肌が立ってしまいます。
拳をふりかざす人もいれば、立ち上がって応援する人もいる。 さまざまな “個” が集合した外国の観衆はとてもパワフル。 選手たちのプレーに心動かされる人々を見て、選手たちもまた心動かされる・・・。
感動が感動を呼ぶって、こういうことじゃないかしら。
(デイリースポーツ'97.12.23)
ヨーコ・ゼッターランドのスポーツ東西見聞録より
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