Atlanta 1996 that night,She has written on the back of her right hand ,in japanise "Make everything possible"
新しいスタートを切れた春が好き
うれしい!我がオレンジアタッカーズが優勝


先週は、予告なしの内容変更でしたが、私とそしてダイエーバレー部にとって、改心の出来で勝ち取った日本一の座。 マスコミの方々に取り上げていただいたにもかかわらず、どうしても自分の言葉で表現したくてウズウズし、書かずにはいられませんでした。
だってもう、ホントにうれしかったんですもの。

試合が終わり、1週間が過ぎて原稿〆切が迫っていることで、ようやく夢の中より戻って参りましたので、この前ちょこっと触れました、中国女子バレチームの郎平監督の話題に帰りましょう。

私は3年間近く、彼女のチームと対戦をくりかえして、その指揮官ぶりを見てきましたが、何よりも素晴らしいと思ったのは、選手たちが監督を見る時のまなざしが、少なくとも、私が知る限りでは、ずっと変わらずに熱いものがあったこと。 私は中国語は理解できませんが、 “目は口ほどにものを言う” との言葉どおり、選手たちの目を見れば、どれほど郎平監督が信頼されているのかが良く分かります。

次に彼女自身の冷静さと、集中力の凄さ。
ネット越しに対戦しているチームがピンチに立たされている時、私は必ず、相手チームのコート上の6人の表情や、相手ベンチの動きを見ます。
ピンチを切りぬけるために、次はどのような手を打とうとしているのか、あるいは、ものすごく動揺していて、もうどうにもならないような状態に陥っているのか、たくさんのヒントが得られるからです。

中国チームの場合、選手たちを見ると、内面で起きていることが顕著に表情に現れます。
若さや、経験の浅さも手伝ってか、平静を装っても、かなり高い割合で心の動きが外ににじみ出てきます。

ふとベンチを見ると、そこには微動だにしない監督がじっと、コートを見つめる姿が目に入りました。
表情を変えず、というと無表情と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではなく、顔の表情は変わらずとも、目の表情は実に力のこもった、そして鋭さがあります。

私はその時、中国チームに勝つためには、監督である郎平とまず勝負しなくては始まらない、と直感しました。 彼女がどのような戦略で臨み、どういう臨機応変さで対処してくるかといつもドキドキしていました。
これは怖いとかいう気持ちではなく、心理的、技術的かけひきができる楽しさからくるものでした。
今まで数多くのチームと対戦してきた中で、勝敗にかかわらず、試合をしていて楽しいのが、この中国です。

「郎平」 の存在を、あえて言葉にして表現したくありません。 規格外の魅力は、語らずとも、一目見ていただければわかると思いますから。


(デイリースポーツ'98.3.17)
ヨーコ・ゼッターランドのスポーツ東西見聞録より

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