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先々週の回で世界選手権に臨む、ブラジルチームについて書きました。 そしてこの2週間のうち、テレビをご覧になった方もいるかと思いますが、その世界選手権の女子決勝が12日に大阪で行われ、私もチームメートたちと見に行ってきました。
国際試合を 「見る」 側にまわったのは本当に久しぶりのことで会場でお会いした方に 「そんな所に座って見てる場合じゃないでしょ」 とおこられてしまいましたが、ひとそれぞれ事情ってモンがあるんです、と思いながら試合が始まるまでの間、4年前のブラジル大会でのことを思い出していました。
対戦カードはキューバvsブラジル。 サンパウロ市の3万5千人ほど収容できる体育館は黄色のTシャツを着た観衆であふれんばかりでした。 「ブラジル!ブラジル!」 という大歓声の中、コート上に現れたキューバチームは全員が両手を上げ、人さし指をかざしていたものだから大ブーイングが起こりました。 「自分たちがナンバーワンだ」 というパフォーマンスをして観衆を挑発したのです。 そしてそれはパフォーマンスだけにとどまらず、試合でも完全にブラジルをシャットアウトして優勝を決めました。
それから丸4年・・・。 この間、キューバはアトランタ五輪で金メダルを取り、今大会は連続二度目の3冠達成をかけてこの日本にやってきました。 オリンピックやW杯連覇は例がありますが、このように世界で8年もの間女王の座に居続けることは並大抵のことではないのです。
今回の決勝カードはキューバvs中国。 アトランタ五輪の再現となりました。 カリブ海に浮かぶ小さな国の中によくまあ、かれだけのすごいアスリートたちがいるもんだといつも感心するのですが、その中でもひときわ光を放つ人がいます。
ミレーヤ・ルイス。
スパイクのボールが床に落ちてもまだ空中にいるという滞空力。 1メートル以上のジャンプをするバネ。 筋肉隆々だけどしなやかな長い腕が放つ強烈な打球は見る人のタメ息を誘います。 子供のころ、マンゴーの実を取ろうと何度も枝に飛びついているうちにジャンプ力がついたとかいう伝説をもつ彼女。 こういう選手は後にも先にも、もう出現することはないでしょう。
日本ではスポーツの世界大会が開催される機会がたくさんあります。 ファンの方々には日本の試合だけでなく、好カードの試合があれば、ぜひ見ていただきたいですね。 本物を見極める目をもっているファンがいることは選手たちにとって怖い存在であるけれど、同時に大きな活性剤にもなってくれているのですよ。
(デイリースポーツ '98.11.15)
ヨーコ・ゼッターランドのスポーツ東西見聞録より
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